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Unityでゲームを作る方法について紹介しています

展示会出展レポート(東京ゲームダンジョン7・TIGS2024・東京ゲームダンジョン8)



昨年の5月から始まった、「プロジェクト・ソラリス」の展示は、今回の東京ゲームダンジョン8で6回目の出展でした。

今年に入ってからは、東京ゲームダンジョン7、TIGS2024 と、3つの展示会に出展しました。

また、今回の東京ゲームダンジョン8の出展で、初回の展示からちょうど1年になります。


最初は何もかも手探りでしたが、最近は展示の準備にもかなり慣れてきて、ようやく自分たちなりのスタイルが定まってきたように思います。

展示について

基本的な展示スタイルはこれまでと同様、映写機+ノートPCです。デジゲー博2024に参加して以降は、嵩増し用の台の上に載せて、立ったまま試遊できるようにしています。

展示の様子(東京ゲームダンジョン8)


「立ったまま試遊」にも賛否両論あると思います。

私たちは、デジゲー博2024で得た教訓で、通路が混んで来た時に、できるだけ通路を塞がないようにするため、また立ち座りがワンアクション増えるため、より気軽に試遊してもらえるように、立ったまま試遊できるようにしています。

また、映写機を使用しているため、映写機のピントを合わせるために、ちょうど椅子を置く位置に映写機を置かないといけないという問題があり、そうすると椅子をうまく置けなかった、という課題もあります。今回は斜めに設置してピントを合わせました。


展示やゲームの紹介などは、これまでの記事にまとめてあるので、本記事では、これ以上の詳細には触れません。参考として、過去の展示会レポートを以下にまとめておきます:

(参考:昨年の展示会レポート)
tomo-mana.hatenablog.com

tomo-mana.hatenablog.com

TIGSについて

TIGS(Tokyo Indie Game Summit)についてだけ、少し触れておきます。

TIGSは前述の展示会に比べ、来場者が約4~5倍と多く、また無料で出展できることから、倍率も高いイベントです。

会場の狭さの問題については、年々改善されていると聞いています。ただ今回も会場内の通路は他の展示会に比べるとかなり狭く、通路に立って試遊して下さる方と会話することは物理的に難しい状態でした。

そのため、試遊台への案内のほかは、チラシ配りに専念することになりました。


今後参加する場合に備え、以下を備忘として残しておきます。

●ビジネスデー
ゲーム業界の方、メディア関係者、パブリッシャー、素材屋さん(BGM、声優、SE、モデリング、イラスト等)、翻訳/ローカライズ、人材派遣、Youtuber/VTuberの方などが来訪されます。

テレビ局の取材も入りました。(私も撮影許可を尋ねられたのですが、顔出しNGのため断りました)

説教おじさん&ローラー営業の嵐で、あんまり最後までプレイしてもらえないことが多い一日でした。愚直に一日接客しましたが、試遊へのフィードバックはほとんど得られず、ただただ翌日のことが心配になりました。

そんな中で投票システムまで並行して走っていたので、…すみません、正直に言うと初日はかなり精神的にキツかったです。

私の所感では、パブリッシャーが決まっていた場合は、おそらく試遊台にいる必要はあまり無いので、2人以上で設営をしていたら、どちらか1人は他の方の台に遊びに行って交流を深めるほうがいいかなと思いました。

●一般デー
基本的に通路は人が通れないほど多く、試遊していただいている方の後ろや横に立って説明はできません。

また、私たちはTIGSでも(あの狭い空間でも強引に)映写機を(!)出したので、机の後ろに立つこともできず、ひたすらチラシ配りと試遊台への案内をしました。

そのため、途中でフォローができず、離脱される方が多かったのですが、その理由を聞けないことが多かったのが残念でした。ただ来場者数は多いので、チラシは飛ぶようにはけました(2日間で1800枚配布しました)。

●投票システム
BS朝日さん主催だったかと思います。応援を形にしたらインディーの人が喜んでくれるのではとのことで実施して頂いたのではと思うのですが、それが他の開発者に見えると競争っぽい雰囲気になるので、お互いに変に気を遣って、少し疲れました。

私はunity1weekで投票にさらされてきたので多少慣れていたつもりでしたが、それでもグッとくるものがありました。人によってはかなり辛かったのではないかと思います。

アワードを投票で決めるなら、最期までお互いの点数が見えないようにしてほしいと思います。どう考えても、票が入っているところに票を入れたくなるに決まってますから。

…ということで、もし今後同様の企画が立ち上がっても、気に留めないで自分たちの作品を信じようと思いました。


いろいろネガなことを書きましたが、認知度のあるイベントなので、うまく試遊台まで足を運んで頂けたら、一定の認知度向上に繋がるイベントだと思います(展示する側は無料なので、本来なら文句を言える立場でもありません)。

参加される方は、酸素不足・水分不足にだけ気をつけて、参加いただけたらと思います。

アンケート結果

さて、今回は、この一年でアンケート結果の分析、そして参加を通じて感じたことを中心にまとめたいと思います。


通算6回の展示会を経て、アンケート回答数が80件を超えました(感謝!)

少しずつですが、「プロジェクト・ソラリス」が多くの方に認知されて、また興味を持っていただける方が増えてきた実感があります。

以下では、特に注目していた5つのポイントについてご紹介します。

層の認知ー普段プレイしているゲーム

普段どんなゲームをプレイする方が試遊に来て下さったか?

アンケートフォームに「ローグライト」を入れておけばよかったとつくづく後悔しています。ローグライクを書いて下さった方は自由記載です。ヒアリングしている限りは、半数近くの方はローグライトをプレイしたことがあると回答頂いています。

普段プレイするジャンルとして、RPGの他に、アクションゲームをプレイされる方が試遊に来てくださる事が多いのは驚きですが、QTEはやはり反射神経ということで、アクションゲーム系の方にも一定の期待を持っていただけたのかもしれません。

アドベンチャーをプレイされる層も多いのは、ありがたいことです。

媒体

認知媒体

事前に調べてきた(X、プロジェクト・ソラリス公式)が20%で、多くの方はゲームダンジョンの会場内PVやチラシを見てきていただいたようでした。ゲームダンジョンの会場内PVの力は大きい…!

その他の欄には、もしかしたら他の方の紹介などもあったのかもしれません。

第一印象と期待

第一印象に関しては、やはり圧倒的にビジュアルが好みという反応がほとんどでした。

「ドット絵がかわいい」「キャラが気になる」といった声や、

「○○っぽい!」という系統認識をいただくことも多く、参考になっております…!

(ええ、私たちもそのあたりの作品、大好きですよ…!)

プレイ後の評価とフィードバック

おもしろさ(5段階評価)

なお、直近の20件では、5点:70%、4点:30% でした。高評価をたくさんいただき、本当に励みになっています。

一方で、ビジュアルから、RPGとして期待頂くことが多いのですが、実際はローグライトのため、RPGのようにモブを2〜3ターンでは倒せる訳でもなく、

RPG層にとっては少し難しい

ローグライト層にとっては少し易しい

という絶妙な立ち位置にいることも分かってきました。

私たちはこの立ち位置を貫く予定でいますが、どちらにとっても満足いかないような結果にはならないようにしないといけないとは思います。


また、これまでに以下のような具体的な改善点も数多く頂きました。

戦闘:
QTE失敗時の救済がほしい ⇒ これはいろいろ考えたんですが、このままでいきます
QTEの種類に変化がほしい ⇒ 種類増やすの辛いので、もう少し緩急付けます
QTE無しモードが欲しい ⇒ バフ効果「信頼」で吸収
●ホムのHP、ソラリスのMPはもっと増えるのか?(成長要素に関する疑問)⇒ リプレイ報酬の一部で検討中ですが、基本は増えない
●ホム以外にも出撃キャラいないのか? ⇒ 技強化システムで吸収

さらに、試遊中に見えてきた課題もあります:

戦闘:
ソラリス(主人公)に気づかれないことがある ⇒ Selected 矢印を付けたのですが、それでも気づかれないことがかなりあるので、何らか追加措置考えます(MPが完全に回復したことも伝えたほうがよさそう)
●バフ効果が分かりにくい ⇒ 説明用のサブウィンドウを追加しました

交流:
技の内容が分かりにくい ⇒ カード取得時に説明用のサブウィンドウを追加しました

開発:
●装備枠が分かりにくい ⇒ かなり細かい修正を入れ、だいぶ解消できたのではないかと思います
●文字が小さい ⇒ サイズを拡大(もう少し考えます)


東京ゲームダンジョン8での試遊での反応を見させていただく限り、これまで頂いてきた要望を、反映・回収できたと思います。

そのため、今回のアンケート結果では指摘自体は少なく、以前に比べてもかなり満足度が高かったように感じました。

他の人に勧めたい?

他の人に勧めたいと思いますか?

「他の人に勧めたいと思いますか?」という質問には、96%の方が「はい」と回答してくださいました。この結果は素直にうれしく、今後の自信にもつながります。(直近20件では100%の方が「はい」でした。ありがとうございます…!)

交流について

さて、アンケート結果とは別に、展示会は開発者同士の交流の側面もあります。

展示会を重ねるごとに、知り合いやつながりが少しずつ増えてきました。

今回までに名刺交換させていただいた方だけで100人くらいになりました。

これまでに配布したチラシも、各回500枚前後、TIGSでは1800枚配ったので、累計で4000枚前後配ったのではないかと思います。

同じくインディーゲームを開発している方や、プレイヤーの方々とのやり取りは、日々の開発にとって何よりの刺激になっています。


最期に、

展示を続けていく中で、作品への反応や課題、手応えが少しずつ見えてきました。開発もいよいよ終盤に差し掛かっています。

残りの時間を無理せず、でもしっかりと仕上げていくために、健康にも気をつけながら、最後まで走り切りたいと思います。


最後までお読み下さってありがとうございました!引き続き、応援よろしくお願いいたします!

(以上)