ゲーム化!tomo_manaのブログ

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Unityでゲームを作る方法について紹介しています

unityroom タイピングゲームは人気なの?

unityroom でゲームをプレイしたことがある方や、unity1weekで作品を出したことがある方は、一度はタイピングゲームは人気なのか? が気になったことがあるのでは、と思います(少なくとも私は気になりました)

ということで、今回は身をもって、タイピングゲームが本当に人気なのかどうかを検証してみました。


最初に結論からいうと、unityroomのタイピングジャンルが特別に人気なのではなく、純粋に市場のタイピングゲーム需要が他のゲームジャンルに比べて高いと思われます。

逆に市場のタイピングゲーム需要がunityroomの全体PVを下支えしている可能性はあります(因果が逆)。


以下、数字で見ていきましょう。

unityroom ジャンルごとのPV

unityroom および unity1week については、こちらの記事で触れています(適宜参照下さい)
tomo-mana.hatenablog.com

ジャンル毎のゲーム掲載数

unityroom のジャンル区分における ゲーム掲載数 は以下の通りです。

ジャンルごとのゲーム掲載数(unityroom)

※unityroom の各ゲームの掲載数は、以下のページで確認できます。

ジャンルごとのゲーム掲載数(unityroom)

PV 比較

まず、各ジャンルの人気順―TOP24作品の PV を合計してみると、以下のようになります。

累計PV(各ジャンル人気TOP24作品 合計)

まず unityroom を利用した方の目に入るのがTOP作品のPVのため、タイピングは人気があるように見えます。

なお、上記ではアクションが次点に入るように見えますが、アクションのTOP PV作品の多くは「タイピング」キーワードも含んでいます。このまま比較というわけにはいきません。


そこで、極端に優れたPVを稼ぐ作品を除いてPVの傾向を見るため、あえて最小PVを見てみます。

PV-min

累計PVほどの差は出ませんが、少しタイピングがリードしているように見えます。


次に、TOP PVの影響を除去しつつ平均値に近いところを見るため、PVの中央値を見てみます。

PV-median

中央値で見る限りは、アクションタイピングは比較的PVが高い作品が多いと思われます。
(本当は全ジャンルの分布も見てみたいですが、24点以上のサンプルを等しく取得できないので、そのうちに…)

Google検索ボリューム

次に、検索ボリュームを見てみます。

以下はキーワードプランナーで調べた数字で、どれくらいのPVオーダー(桁数)があるかを表します。

検索PVオーダー


"タイピングゲーム" は1万~10万PVオーダーで、やや人気があります。1~10万オーダーは幅が広いので、他のゲームとの差が少し分かりづらいかもしれませんが、ゲームジャンル毎に認知度に差があることが分かります。

ずんだもんタイピングの例

深掘りするために、身をもって unity1weekに出展した「ずんだもんタイピング」のPVを見てみます。

tomo-mana.hatenablog.com


unity1week 投票期間後の純粋なPVは平日で200PV/日、土日はやや減って100PV/日以下です。通常は土日にアクセスが集中するので、ゲーム目的よりタイピング速度向上目的に見られているような気がします。

ずんだもんタイピング unity1week投票期間後のPV(1週間分)


なお、投票期間後の1週間の間、ずんだもんタイピングは「タイピング」ジャンルの1ページ目に掲載されていたので、タイピングのページ流入の一つの目安になると思います。

タイピングジャンル(1ページ目)

タイピングか、それ以外か?

タイピングキーワードの影響か、その他の影響かを切り分けるために、タイピングキーワードをもう少し広げ、タイピング単体と ゲーム単体のPVも見てみます。今回は時事的なキーワード ずんだもん の影響もゼロではないので、合わせて確認します。

PV(オーダー)―タイピング関連、ずんだもん関連


タイピング単体ゲーム単体はタイピングゲームよりオーダーが一桁上(10万~100万)でした。また、ずんだもんも非常に高いオーダーにあることが分かりました。

(なお、一瞬だけ逸れますが、「ずんだもん」が本家「東北ずん子」よりPVが高いのは、ボカロPVの影響と思われます。「きりたん」人気も同じくボカロPVの影響と思います)


…たまたまですが、今回 unity1week に参加した作品に、タイピングキーワードを混ぜた作品が2作品、ずんだもんは無かったですが同じ東北プロジェクトキャラの「きりたん」をテーマにした作品が2作品あったため、それぞれのキーワードボリュームを測るため、(こっそり)PVの変化を観察しました。

なお、一部の作品が途中でインフルエンサーの影響でPVが増えた作品もあり、最終的な影響は分からない部分もありました。ただ、直感的にはタイピングキーワードによる流入は大きく、ずんだもん系のキーワードによる流入はおそらくそこまででもなかった、という印象です。(補足すると、ずんだもんなど、キャラが認知されているものは unityroom 内でも多少人気ですが、unityroomに入る前から ずんだもんなどのゲームを期待してくる人は少ない⇒unityroom内でのPV影響力はあるかも)

unity1weekか、外部か?

ずんだもんタイピングの投票期間2週間のPV4971、うちユニークPV3979(80%)です。


ユニークPV 3979 のうち、
unityroomのアカウント保持者が157(ユニークPVの4%)、
うち今回のunity1weekに参加した方が80(ユニークPVの2%)でした。


96%はunityroomのアカウントを持っておらず、おそらく unity1week に関係なくunityroom に来た人になります。

ずんだもんタイピング プレイヤー構成比


ただ、上記だけだと、unity1weekの影響とタイピングキーワードの影響の切り分けができないので、投票期間内のPVの移り変わりも見ることにします。なお、今回は開催3日後から人気の新着ゲーム枠、開催から1週間後に定番ゲーム枠に数日間エントリした時期がありました。

アルゴリズムは不明ですが、どちらかにエントリーすると unityroom のトップに来るため、PVが伸びます(これらの枠に掲載されるかどうかは別の検証実験として実施)期間外との差が、unityroomの掲載場所による影響と、unity1week による相互プレイの影響になります。

人気の新着ゲーム枠(9/29 22:00現在)
投票期間内のPV(9/25-10/8)


なお、評価結果はこれまでの作品と大差なかったので、掲載されたからいい成績というわけではなさそうでした(本来の振り返り記事にまとめます)。

また、今回何人かの方が実況して下さったことで分かったのですが、ゲーム目的で参加される方の多くは、おそらくタイピング速度を測られるのは好きではなく、かつ日本語はローマ字表記の揺らぎがあることで減点される可能性もあり、タイピングゲームだから特別人気とは言えない気がします。


まとめると、unityroomでタイピングが人気なわけではなく、市場のタイピングニーズが高く、どちらかというと平日に、タイピング速度向上のため unityroomの作品かどうかに関係なく、プレイされることが多いと考えるのが自然と思いました。


最後までお読みいただいてありがとうございました。

(以上)